過去の「本の泉」

『雨、あめ』言葉のない絵本。それなのになんて饒舌な絵本!

253『雨、あめ』/ピーター・スピアー/評論社/1,540円(税込)外部リンク 
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江國香織さんが以前からたびたび紹介していて、ずっと気になっていた絵本。
またとあるところで紹介しているのを発見してついに購入。
『雨、あめ』は言葉のない絵本。それなのになんて饒舌な絵本!

雨の勢いも、こどもたちの興奮も、あたたかい湿気も、本の中におさまりきれず、私の脳内に響いてくる。雨の冷たさ、遊ぶ2人の体温を感じる。
とりわけ楽しい雨の日の「匂い」が充満する。
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『マザーツリー 森に隠された知性をめぐる冒険』依然から不思議だった森や木々にまつわる事々のすべてがここにあった!

700『マザーツリー 森に隠された知性をめぐる冒険』/スザンヌ・シマ―ド/ダイヤモンド社/2,420円(税込)外部リンク 
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500ページを超えるがっしりした風情に少し尻込みしたけれど、それを上回る魅力に抗えず購入。
植物がなぜ水だけで育つのか、腐葉土の香りになぜわくわくするのか、山に登るとなぜ安心するのか、依然から不思議だった森や木々にまつわる事々のすべてがここにあった!

自然は人間と同じようにシナプスとノードを持ち、土の中のものと繋がっている。そして木、植物同士も。
その秘密のもとである「菌根菌」がどんなに美しいかを語るスザンヌはもはや森の人。
人間界での彼女の生涯についても、タペストリーのように森の話に織り込まれていく。
なんて素敵な本、読めてよかった!
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『リメンバリングオキナワ』戦後の沖縄の風景をとらえた写真に、同じアングルから撮った現代の写真を並べる

251『リメンバリングオキナワ』/岡本尚文 當間早志/トゥーヴァージンズ/1,980円(税込) 
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自宅の近所に釣り具を売っている店があった。
数十年前のことで、今はもうない。
時折それが本当にあったのか、という気持ちになるが、確かめようがない。記憶の中だけの店だ。

戦後の沖縄の風景をとらえた写真に、同じアングルから撮った現代の写真を並べるこの本は、過去と現代の対比が見どころ。
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『ものがたりの家』子どもの頃の夢想を思い起こすような家がある

358『ものがたりの家』/吉田誠治/パイインターナショナル/2,420円(税込)外部リンク 
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この本には架空のものがたり上の架空の人物(妖精含む)が住まう家が、リアリティをもって描かれている。

絵を見ながら、パラパラと拾い読みをするだけでも楽しいし、気に入ったものがたり設定や登場人物のストーリーに思いをはせるのも良い。
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『あるものを活かして愛着のある部屋を育てる』テクニックではなく自然な動作や暮らし方から家を見直すことを教えてくれる

572『あるものを活かして愛着のある部屋を育てる』/本多かおり/大和書房/1,650円(税込)外部リンク 
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収納アドバイザー本多かおりさんの本は、私にとって真の実用書。
好きな料理家さんの本やインテリアの本を買っても、結局真似はしなかったりすることは多々あるけれど、本多かおりさんの収納・インテリア術はどれほど実際に暮らしに取り入れてきたか分からないほど。

冷蔵庫の中にまで無印の収納BOXを活用しているのも、タオルの色を統一しているのも、フライパンをファイルBOXに収納しているのも、ティッシュBOXやリモコン類を床に直置きせず、マジックテープをつけて床から浮かせているのも、みんな本多かおりさんから学んだこと。
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『10品を繰り返し作りましょう』あの料理を今日はこの食材でもっとおいしく!

569『10品を繰り返し作りましょう』/ウー・ウェン/大和書房/1,760円(税込)外部リンク 
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「10品をきちんと作れれば、100品だって作れます」という言葉に惹かれて手に取った。
どんなことにも繰り返しは大切、繰り返し向き合うこと。

手を変え品を変え、とはいうけれど、料理はまさに反復作業だなあと思っていたので、これを機に基本に立ち返りたくて購入。
テクニックに頼らず、あるがままを、自然によりよくする、ウー・ウェンさんの料理は本当にそんな風で、やり方を真似するというよりは考え方を授けてもらった気持ち。
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『水中の哲学者たち』「なんで?」が心にある多くの人に出会ってほしい本

274『水中の哲学者たち』/永井玲衣/晶文社/1,760円(税込)外部リンク 
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子どものころ、『ソフィーの世界』を読んで哲学って面白いと思った。
生きていること、時間、心の存在などに「なんで?」って考えることが学問だと知って面白いと思ったのだった。

ハイデガー『存在と時間』の紹介がとりわけ気に入って岩波文庫を買ったけれど、ちっとも読めないまま大人になった。哲学書はむずかしすぎる!
難解な哲学書を紐解こうとする日はこれからも来ないと思う。そんな時間はないし、他に読みたい本がありすぎる。
様々な哲学論を知らないと哲学はできないんだとなんとなく思ってしまっていたけれど、この本を読んで「ちがう!」と確信がもてた。
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