有隣堂伊勢佐木町本店の別館5Fには、お子さんからベテラン世代の方までたくさんの方が詰めかけ、午前10時から始まったモーニングビブリオバトルに濃く熱く盛り上がっていますよ。
>> 大接戦となったフリーゲームの第1ゲームを終え、いよいよ第2ゲームは、全国大学ビブリオバトル京都決戦の関東地区決戦です!
2010年から2013年まで毎年開催されたビブリオバトル首都決戦、2014年は名称も新たに、ビブリオバトル発祥の地・京都で開催されます。年に一度のビブリオバトルを楽しむ大学生・大学院生・専門学校生の祭典です。
様々な大学から予選会を通過したビブリオバトラーが集い、究極のおすすめ本を書評し合い、みんなが一番読みたくなった究極の「チャンプ本」を発表者と会場の皆さんで選び抜きます。
http://zenkoku14.bibliobattle.jp/
第2ゲーム
さあ、それでは早速ゲーム再開!毎年激戦区となる関東地区の予選会を勝ち抜いた強者はこちらの5校!
(エントリー順)
・創価大学
・青山学院大学
・専修大学
・千葉医療センター付属千葉看護学校
・聖学院大学
この中からたった一人、チャンプ本に選ばれし者が関東E地区決戦代表として決戦の地、京都へと旅立ちます。
発表の順番を決めるくじ引きを引いたらプレゼンタイムスタート!
一人めは、青山学院大学の井生(いおう)さん。
「この本には3つの面白さがあります。ひとつはコメディとしての面白さ。ヒトラーが現代にいる設定なので時代錯誤の言動が笑えます。ふたつめは現代批判の面白さ。実在するマスコミ名も出てきます。そして最後はヒトラーの風刺。歴史的にはありえない人でも実は現代社会でもスムーズに生きていけるという怖さもあります」
当時の国民にとってヒトラーはこどもに未来を与える魅力的な素晴らしい人物で、彼らがヒトラーを選んだという事実。そこに気づいた井生さんはご自身が投票する1票の重さを考えるに至ったそうです。
続く2番めは聖学院大学の木村さんです。
「バリバリの右派だった著者が“強い愛国心をもつことは失敗だった”と語っています。ひとつの思想や意見に固執することは狭い世界に固まってしまうこと。これは政治の話だけではありません。中学2~3年の頃のぼくは、この本で自分の考えは失敗だと言われ目覚めたのです」
この本の中で好きな言葉は、“わたしは君の意見にまったく反対だが、君がその意見を言う権利は命にかえても守る”。力強い口調で身振りを交えて語る木村さん。熱いです!
3番めは創価大学の武藤さん。
「インターネット恋愛で事件に巻き込まれるケースがありますが、そこに至るまでには相当の思いがあるんですね。それを高校3年だった著者が実話をもとに描いています。出逢いから、どんなネットツールでコミュニケーションを取り、どのように事件に発展してしまうのか。編集者の目を通していないのでナマナマしい」
女子高生のインターネット恋愛体験談をあつめた同人誌のご紹介。タイトルにある「殺し方」は実際の殺人ではなく、社会的な立場をおとしめ世間から抹殺することのようでそれも恐ろしいですねえ。
※自費出版作品のため、大変申し訳ございませんが、有隣堂ではお取扱いしておりません
4番めのご登場は、専修大学の新垣さんです。
「ラジオやテレビに夢中になって世の中で戦争が起ころうとしていることに気づかないこの本が描く近未来が、SNSに夢中になっている人が多い現代とリンクしています。
なぜ本は大事なのか? 本は物事の本質をあらわすもの。“本は顔の毛穴をも映し出”し、物事がなぜ起こったかを考えるときに必要なのです」
本が無くなった世界を考えてみませんか?
将来は本にかかわる仕事がしたいと夢を語ってくれた新垣さん。その本の存在意義を根本から捉えようとしています。
地区決戦最後の学生バトラーは千葉医療センター付属千葉看護学校の専門学校生・明石さん。
「傾聴力と聞いて何を思い浮かべますか?この本はコミュニケーションの本ではありません。苦しみを抱えている人に寄り添い、支えるための対処法やテクニックが書かれています。まずは聞くこと。沈黙も大切なのです。悩みを整理できていない相手に整理する時間を与えてあげることができるのです」
ひと言ひと言、かみしめるように語る明石さん。「聞くこと」なら口下手な自分にも活かせることがあるとこの本に勇気をもらえたそう。日本一聞き上手な看護師さんになれるよう応援しています。
以上、5名の発表が終了しました。
学生の皆さんそれぞれ等身大の自分と素直に向き合ったまっすぐな思いが伝わるような、ピュアなプレゼンに胸を打たれます。若いって素敵です。
それでは、地区代表を決定する投票タイムです。
「どの本が一番読みたくなったか?」を基準にひとり1票、挙手で投票して頂きます。
バトラーの皆さんも、ご自身が紹介した本以外に1票を投じて頂きます。
果たして結果は・・・?!
決まりました!
青山学院大学 井生さんご紹介『帰ってきたヒトラー』です!!!
おめでとうございます~!!
トップバッターというプレッシャーも跳ね除けて、見事京都決戦本戦への切符を手にしました。
京都での大健闘を祈って、みんなで乾杯です!
大熱戦となりました今回、それぞれに素晴らしいご紹介をしてくださったバトラーの皆さん、ありがとうございました!
ご来場の皆さんも暖かく楽しく見守ってくださり本当にありがとうございましたー!
またたくさんの素敵な本と人の出逢いが生まれました。
いつも応援してくださる方々も、初めてお越しの方々も、何かひとつでも新しい発見が見つかりましたら幸いです。
今回ご紹介された本たちは、伊勢佐木町本店ビブリオバトルおすすめ本コーナーにて一部を除きお取扱い中です。
ぜひお立ち寄りくださいね。
(コーナー展示は2014/12/14頃までの予定です)
次回は、今年最後の開催12/17(水)「未来の図書館対談×ビブリオバトル in 山内図書館」です。
たくさんの方のお越しをお待ちしています。
文/ビブリオバトルプロジェクトチーム 市川
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