『火星に住むつもりかい?』/伊坂幸太郎/光文社/1600円+税
昨年末に出版された安部和重さんとの共著『キャプテンサンダーボルト』も痛快でしたが、今回も伊坂節満開の痛快小説でした。
昨年末に出版された安部和重さんとの共著『キャプテンサンダーボルト』も痛快でしたが、今回も伊坂節満開の痛快小説でした。
登場人物たちの言動がドミノのように作用して、ほんの些細なことから世界を揺るがすようなことまで起きる、そのめくるめく感じが伊坂作品の魅力だと思っていますが、このたびはまさに「正義のみかた」が様々なドミノを倒して人とつながりながら、人々を救ってくれる勧善懲悪なお話。
でもノンストップエンターテイメント作品であるのに関わらず、ずっしりした哲学が通底に流れているのも伊坂作品の素敵なところです。
今回は「正義」ってなんだろうと考えさせられました。誰かの正義は他の誰かの正義を否定するかもしれない。その正義は偽善じゃないか?と疑われることがある。正義を行うためには何をしてもよいのか?
正義を主張することの危うさ、人を助けたい、守りたいと思う大事な正義感、本書を読んで自分なりに考えてみることができました。
スカッとしたい人にもじっくり読書にはまりたい人にも両方にお勧めできる一冊です。
文/ テラスモール湘南店・JN
でもノンストップエンターテイメント作品であるのに関わらず、ずっしりした哲学が通底に流れているのも伊坂作品の素敵なところです。
今回は「正義」ってなんだろうと考えさせられました。誰かの正義は他の誰かの正義を否定するかもしれない。その正義は偽善じゃないか?と疑われることがある。正義を行うためには何をしてもよいのか?
正義を主張することの危うさ、人を助けたい、守りたいと思う大事な正義感、本書を読んで自分なりに考えてみることができました。
スカッとしたい人にもじっくり読書にはまりたい人にも両方にお勧めできる一冊です。
文/ テラスモール湘南店・JN