272ミンドロ島ふたたび 改版/大岡昇平/中央公論新社/820円+税外部リンク 
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ミンドロ島、と聞いてどこの島なのか、どこの国なのか
はたまた実在する島なのかと言い当てられる人は多くないと思う。
大岡昇平は小説家であり多くの著作を残した昭和の文豪の一人であると言ってもいいと思う。
おととし「野火」が映画化され、古くは「事件」「武蔵野夫人」なども映画化されている。
10年近くまえだが岡田資を題材にした映画「明日への遺言」は大岡が書いた「ながい旅」が原作である。
多くの著作が映画化される人気作家であったと言える。

今回紹介する「ミンドロ島ふたたび」を含め、戦争小説となると人気小説家である顔ではなく、資料収集家としての顔をのぞかせる。
大岡本人が所属していた部隊を中心に、まるで小説というより記録を読んでいるかのような緻密な調査の上、書いているのである。
当作品は大岡が兵隊時代に滞在した地を後になって巡る旅行記である。
大岡には珍しく個人の心情が多く書かれておりその人となりが伝わってくる。
この時期「俘虜記」や「レイテ戦記」などとともに薦めることも出来るが、わたしは「ザルツブルグの小枝」や「成城だより」を薦めたいがどちらも絶版になっていることが悔やまれる。

文/ アトレ大井町店・HK
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