『僕を作った66枚のレコード』/松村雄策/小学館/2,000円+税
松村さんの連載がまた1冊の本になって読めるとは実に嬉しいかぎり。
しかもハードカバーだ。いいぞ!小学館。
松村さんの連載がまた1冊の本になって読めるとは実に嬉しいかぎり。
しかもハードカバーだ。いいぞ!小学館。
音楽雑誌『ロッキング・オン』を高校生の頃から読み始めた私は、
この雑誌に載っていた松村さんが書いたものから、
実に多くのことを教わり、感化されました。
ビートルズのことはもちろん、キンクス、ザ・フー、アニマルズといった
60年代から活躍したイギリスのロックバンドの魅力。
この本の中でも6枚とビートルズに次いで取り上げられているドアーズ、
そしてジャックスといったバンドは、
松村さんがいいって言ってるんだから聴いてみようという感じでした。
また、ロックばかりでなく、
内田百閒や山口瞳、佐藤泰志といった作家を
知ったのもそのおかげです。
時に、プロレスや落語、居酒屋、東京といったことを
織り込みながら綴られる“岩石人生”への誘いでした。
「僕はロックに育てられた。ロックを聴くことによって、成長した。
今ではそうではないかも知れないけど、六〇年代七〇年代はそうだった。」
というリアルタイムで聴いていてきた人ならではのチョイス。
年代順に並べた66枚のレコードを通した松村さんの半生伝でもあります。
文/ アトレ目黒店・UM