267『七時間半』/獅子文六/筑摩書房 ちくま文庫/840円+税外部リンク 
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新幹線もまだない時代、
東京~大阪間が七時間半もかかっていた。

昭和30年代のある日、食堂車もついている豪華特急『ちどり』を舞台に
東京から大阪までの七時間半の運行中に起こる
恋に!事件に!!!の超特急ラブコメ小説? 開幕!!
主人公は食堂車のウェートレス、藤倉サヨ子。
美人で、利発で、気立ても良い彼女もお年頃……。

同じ『ちどり』で働いている誠実で人の好いコック助手、八坂喜一に思い切って逆プロポーズ!!
そんな八坂喜一もサヨ子が好きで両想いに……。
でも、八坂は結婚のために一番の夢だったコックを諦めなければならず、まだ返事ができていない。
サヨ子からは「今日、大阪に着くまでに返事を聞かせて!」と迫られ、悩む喜一……。
 
この物語を加速させていく登場人物たちが、一癖も二癖もあってもう大変!
ちどりガールの「今出川有女子」
大阪繊維問屋主人「岸和田太市」
結核療養中の良家の次男「佐川栄一」
マザコンインテリの大学院生「甲賀恭雄」
さらに時の総理大臣・岡首相も乗車して……。
 
個性的なメンバーを巻き込みながら、サヨ子を敵対視している有女子(ゆめこと読むんです)のちょっかいのせいでどんどん絡まっていく男女の駆け引きからの「ウェートレスVSちどりガール」。
今でいう女のマウンティング合戦がスタート!
さらに爆弾犯騒ぎもおきてもう大変なことに……。
無事に目的の駅につけるのでしょうか?

今はもうない食堂車付きの『特急列車』。
昭和30年代とは思えない、今にも通じる人間模様。
ハラハラドキドキ、笑って、ほっこり……アッという間に読めました!

文/ アトレ目黒店・K・I

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