なんも『レンタルなんもしない人のなんもしなかった話』/レンタルなんもしない人/晶文社/1,300円+税外部リンク 
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「人間はとくに何もせずに生きていけるのか?」

ツイッターで「レンタルなんもしない人」というサービスをしている人のエッセイが刊行された。

報酬は求めず、交通費と飲食代(かかれば)のみで、ただ一人分の存在だけが必要なシーンに行く。
拘束時間も含め、その日のその時次第。
秘密の宝物を見せられたり、「女子大生になりきり指定の本を指定の時間まで読む」「りんごをおすそわけされてほしい」「ブランコをこぐのを見守ってほしい」など、依頼は様々だ。

ミステリー小説に「得体の知れない人」として出てきそうな事をしているのに、妻子もいる30代男性は、飄々と現実に存在している。

生活はできるのか? その生き方でいいのか? など、そんなサービスが信じられない世間から批判はあるだろう。彼にはさぞうるさいに違いない。

読んでいるうちに、評価を気にする必要がない、過剰に反応しない相手を求めた、依頼者たちの疲労を思った。
「とりとめもなく話したり沈黙が続いたりしても大丈夫な間柄になるまでには何年もの時間がかかる。でもなんもしない人を呼べばその時間をすっ飛ばせる」
 
私が依頼するなら、どんなことだろうか。そして、あなたは?

文/ グランデュオ蒲田店・NA
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