線は僕を描く759『線は、僕を描く』/砥上裕将/講談社/1,500円+税外部リンク 
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現役の水墨画家が描く水墨画の物語、と言われると興味が湧かない方が多いかも知れない。

でも、読み始めてみれば、この本の魅力がわかると思う。

学生でも大人になってからでも、考えるであろう、
「自分とは何か」「何のために生きているのか」を主人公霜介と一緒に考えさせられる物語。


 
高校生の時、交通事故で突然両親を亡くした主人公。
生きる気力も無くなり、自分の殻に閉じこもってしまう。
外部には全く無関心で抜け殻のような生活を送る。

幸いな事に大学で親しくなった友達が強引に誘ってくれ、それなりの大学生活は送れていた。
不思議な縁で水墨画の巨匠・湖山に内弟子にされ、全くの初心者なのに、水墨画を描くことに。

水墨画を描くためには自然をありのままに見つめ、外界に働きかける必要がある。
霜介は外界に目を向ける事により、外側から自分自身をも見つめる様になる。
水墨画を描くのではなく、水墨画を描く事により、自分自身を描く。
技術と言う表面的な物のみならず、その人自身の奥深さが水墨画に表れてくる。

その道のプロが小説と言う形でも表現できるのはなんと素晴らしいことか。
水墨画家だからこそ書ける表現が随所にあり、読者が水墨画の魅力を言葉で受け取る事が出来る。
この小説を世に出してくれた方々に心から感謝したい。

文/ ららぽーと海老名店・M.Y

\ コミカライズ /

『線は、僕を描く』
1巻
堀内厚徳:漫画・漫画原作 砥上裕將:監・原作/講談社 少年マガジンKC/450円+税
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