『フィフティ・ピープル』/チョン・セラン:著 斎藤真理子:訳/亜紀書房 となりのくにのものがたり01/2,200円+税
これはいい、すごくいい、とジワジワ込み上げてきて困ってしまった。
何に困るかって、すごくいいのに何と言ってオススメすればいいのか分からない。
とても雑な物言いだけれど、フィクションを好んで読む人間はわりと異常なものが好きだ。普通じゃないひと・もの・状況を見ると楽しい気持ちになってしまう。私だけではないと思う。
未来から来たドラえもんには奇抜なひみつ道具を出してほしいし、ブラック・ジャック先生には脳の位置を移動させるなど大胆すぎる手術の腕を見せてほしい。謎めいたお屋敷があれば誰かに変な死に方をしてほしい。
でもこの小説にそんな飛び道具は一切ない。謎解きやどんでん返しもない。
困った。どうしよう。「まさかの展開で絶対驚く」とか「ガジェットに意外な使い道が」とか、キャッチーなことが何も言えない。 [ 続きを読む ]
これはいい、すごくいい、とジワジワ込み上げてきて困ってしまった。
何に困るかって、すごくいいのに何と言ってオススメすればいいのか分からない。
とても雑な物言いだけれど、フィクションを好んで読む人間はわりと異常なものが好きだ。普通じゃないひと・もの・状況を見ると楽しい気持ちになってしまう。私だけではないと思う。
未来から来たドラえもんには奇抜なひみつ道具を出してほしいし、ブラック・ジャック先生には脳の位置を移動させるなど大胆すぎる手術の腕を見せてほしい。謎めいたお屋敷があれば誰かに変な死に方をしてほしい。
でもこの小説にそんな飛び道具は一切ない。謎解きやどんでん返しもない。
困った。どうしよう。「まさかの展開で絶対驚く」とか「ガジェットに意外な使い道が」とか、キャッチーなことが何も言えない。 [ 続きを読む ]