過去の「本の泉」

『この世の喜びよ』 過去と出会い直し、迷子になってみてください

683『この世の喜びよ』/井戸川射子/講談社/1,650円(税込)外部リンク 
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人は誰も生きない、このように生きたかったというふうには。

どう生きようと、このように生きた、誰だろうと、そうとしか言えないのだ

長田弘さんの詩にそうあって、本当にそうだなあと思った。
帯に「思い出すことは世界と出会い直すこと」とあって、それも本当だなあ、と思った。
過去と出会い直すのはいいことばかりじゃない。
こんなふうに生きてしまった、そんなつもりはなかった、選べなかった、出来なかった、考えなしだった、しかたなかった、、、、
なかった、がいっぱい。
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『死ぬまで生きる日記』さながら著者と一緒にカウンセリングを受けているような気持ちになる

009『死ぬまで生きる日記』/土門蘭/いきのびるブックス/2,090円(税込)外部リンク 
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とても良い本に出合った。
ここまで正直に自分のことを客観視しながら言葉をつづった文章に出会えることはなかなかない。
子どものころから「死にたい」という願望が強いが、かといって自傷行為をするわけではない。
「楽しい」「うれしい」とかは日々味わえるのに、ときどき強烈な「死にたい」という気持ちに覆わ動けなくなる。
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『彗星交差点』ほっこりとする日常が心を和ませてくれます

571『彗星交差点』/穂村弘/筑摩書房/1,540円(税込)外部リンク 
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穂村さんの文章はなぜこんなにくすりとさせられるんだろう。

日々の何気ない風景や言葉から、え?それちょっとへんじゃない?と疑問を投げかける。
誰かが言い間違いそうな言葉、何気ない夫婦の会話。

なんてこともない日常は詩よりも詩的でコントよりもコミカルである。
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『小僧の神様 他十篇』教科書でも読んでいるし、知っているはずの志賀直哉の文章の美しさに感動した。

462『小僧の神様 他十篇』/志賀直哉/岩波書店/704円(税込)外部リンク 
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先日、夏葉社『近代日本の文学史』を読み終わって、私の読書の歴史が塗り替わるようだった。教科書に出てきたような作家たちも、時代のうねりの中で躍動していて、あらためて名著が読みたくなった。中でも、文学史に何度も登場し、多くの人に慕われ、影響を与えた志賀直哉が気になってしかたなく、この本を手に取った。

教科書でも読んでいるし、知っているはずの志賀直哉の文章の美しさに感動した。
志賀直哉の小説はあまりにきれいで端的で澄んでいるから、時代背景が違う今でもすんなり入ってくる。文学史を知る前ではそのせいで、つまらないと思ったかもしれない。でも今は、それが当時どれほど新しいことだったかが分かる。

志賀直哉は小説が芸術であると分かっていたはじめの人の一人なんじゃないかと思う。技巧的でなく、クセがなく、写実的なのに、志賀直哉の文章だとひと目でわかる味がある。芸術家としてのものの見方に秘密がある、そんな気がした。
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『ちひろさん 1』強くて弱そうでやっぱり強い、まっすぐでやさしいちひろさん。

877『ちひろさん 1』/安田弘之/秋田書店/748円(税込)外部リンク 
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孤独は人を強くも弱くもする。
孤独でないことは人を心強くするけど、孤独を求める心はさみしいけど自由だ。
孤独のないところに幸せもない気がする。

先日、『ちひろさん』の映画を観て、孤独にめぐる様々について、頭がぐるぐるした。
ちひろさん役の有村架純さんが素敵すぎて、映画を気に入りすぎて、コミックも購入。
やさしい雰囲気の映画よりコミックの方がいくぶんパンチが効いているみたい。
嘘のない自分で、人と相対し続けるためにも、孤独は必要なのかもしれない。
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『世界の台所探検』モロヘイヤがアラビア語だなんて知らなかった!

820『世界の台所探検』/岡根谷美里/青幻舎/2,200円(税込)外部リンク 
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1989年生まれ、岡根谷美里さん。身長は150cmもなくてとても童顔でよく笑う。
世界中の台所に潜り込み、家族の一員のように溶け込んでしまう。こんな人がいるなんて知らなかった!

私が世界を旅するとしても、きっとただ街を歩き、景色や匂いを味わうと思う。
こんな風には人とふれ合えない。それだけでもう、尊敬してしまう。
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『雨、あめ』言葉のない絵本。それなのになんて饒舌な絵本!

253『雨、あめ』/ピーター・スピアー/評論社/1,540円(税込)外部リンク 
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江國香織さんが以前からたびたび紹介していて、ずっと気になっていた絵本。
またとあるところで紹介しているのを発見してついに購入。
『雨、あめ』は言葉のない絵本。それなのになんて饒舌な絵本!

雨の勢いも、こどもたちの興奮も、あたたかい湿気も、本の中におさまりきれず、私の脳内に響いてくる。雨の冷たさ、遊ぶ2人の体温を感じる。
とりわけ楽しい雨の日の「匂い」が充満する。
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