100neko『100万回生きたねこ』/佐野洋子/講談社/1470円(5%税込)詳細

12月からドキュメンタリー映画化。1月には舞台化もされ、発売30数年たった今も愛され続ける絵本。
子供の頃に初めて読んだときは、なんて悲しい話だと感じたが、年を経て幾度か読み返した時に、これ以上のハッピーエンドはないと思えてくる。
この物語は、読む人によって不幸な結末に感じたり、幸福な結末に見えたりするから不思議だ。どう受け取るのが正しいかなどの結論はないのだろう。
100万年生き、100万回の別れに1回も泣かないで、死ぬのが平気なねこの気持ちなんてわかる人間はいないし、最後にねこがどんな気持ちでいたのかも勝手に想像するしかない。
けれど、初めて自由なのらねこになり、初めて泣いた時のねこの気持ちは誰にもわかるはずだ。そこにこの物語が愛される理由があるのではないかと思う。

表面的に見れば悲しい結末の物語でしかないけど、それだけなら長く読まれ続けることもないだろう。
子供のみならず、大人へのギフトとしても、ねこが苦手な方にも、お勧めしたい一冊です。

東急プラザ戸塚店・EI
・2021/3/31以前の記事……税別の商品価格
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