世界から猫が消えたなら『世界から猫が消えたなら』/川村元気/マガジンハウス/1,470円(5%税込)詳細
「電車男」「告白」「モテキ」の企画、「悪人」「おおかみこどもの雨と雪」の映画プロデューサー初の小説、という肩書きを知らなくても、題と表紙にひきつけられる。
悪魔(陽気!)と契約した、病気で余命のない青年は、命を1日延ばす代償に、世の中から「何か」をひとつずつ消していく。「映画」「時計」「携帯」……。「何か」がないことを想像をすると、、不便というだけではない、もう戻れない、それが「ない」世界の良さに気づくこともあるだろう。

また、なくても困らないはずのささいなものが、絶対になくせないものであることに気づくかもしれない。「自分」を創っているのは、大きな出来事よりも、意識することもない、淡く、すぐに忘れそうな想い、経験、会話の微妙な重なりなのかもしれない。
明日、死ぬことがわかっていたなら、最期に電話したい人は? 観たい映画は? 会いに行きたい人は? 聴きたい歌は? 手紙を書きたい人は? ……深刻なテ-マのはずなのに、読後感はふしぎとさわやかでした。

主人公の母親の「遺書」は、最高にすてきで、まねしたくなります。

文/ 大和店・NA

・2021/3/31以前の記事……税別の商品価格
・2014/2/28以前の記事……5%税込の商品価格

を表示しています。
現在の税込価格はリンク先のHonyaClub・在庫検索などでご確認ください。
----------