『その青の、その先の、』/椰月美智子/幻冬舎/1,470円(5%税込)はじめての彼氏ができたばかりのまひる、ミュージシャンを目指す美少女クロノ、生徒会長に片思いする感受性の強い睦実、弓道部でがんばっている保育士を目指す夏海。いわゆるトップグループに属している娘たちとはちょっと距離を置く、「ふつうの」17歳の日常が、まぶしく、切なく、あたたかく描かれています。
高校生のころ、毎日笑いながら騒ぎながらも、どこか感じていたあのモヤモヤした気持ち・・・。なんでもない会話、友だちとの距離感、家族(特に母親という「おとな」)への感情の変化。自分の高校生のころを思い返せば、その敏感な感情に心当たりもあるでしょう。忘れていたそれを、作者は物語の中にちりばめて思い起こさせてくれます。
タイトルも装丁も美しいこの1冊。
夏の終わりにあらわれた、この夏イチのおすすめです。
文/
小田原ラスカ店・IK



