『ハリー・クバート事件』上/ジョエル・ディケール・著/橘明美・訳/東京創元社/1,600円+税
一昔前に、眠れなくなる!と鳴り物入りの広告で、全世界の読者を熱狂させた天才ミステリ作家シドニィ・シェルダン。その再来かのように、全欧州で200万部超のメガセラーを記録した新人作家が、現れました。
ともかく、読みやすく面白い! 続きがどうなるのか、何がどうなったのか、読み始めたらまさにノンストップ! 翻訳物は少し苦手意識がある方でも、この本だけは、ハマること間違いなしです。
主人公は、処女作が200万部も売れ、一躍アメリカで人気作家の仲間入りをしたマーカス・ゴードン。しかし、期待される2作目がなかなか書けず、あっという間に落ち目の作家に。精神的に追い詰められたマーカスは、恩師であり著名な作家ハリー・クバートが住むニューハンプシャーの田舎町オーロラを訪れます。俗に言う書けなくなった作家を襲う“ライターズ・ブロック”を何とか克服しようとするマーカスに、ハリーは労いの言葉をかけるのですが、偶然にもそこで彼は、この偉大な現代アメリカを代表する作家が隠し続けていた秘密を知ることになります。
ハリーは、1970年代に『悪の起源』という作品を発表。この書物がなんと1500万部を売り上げ、それからというもの作品をコンスタントに出し続け、講演をこなし、コラムを書き、文化人として国の誇りとしての地位を保ち続けていました。1975年、ハリーが34歳の時、当時15歳だったノラ・ケラーガンと恋愛関係にあり、その年の8月、ノラは失踪し、行方不明のまま。その後もハリーは、このオーロラに住み続けてきました。
ニューヨークに戻ったマーカスは、相変わらず悶々とした書けない日々を過ごしていましたが、ある日、突然ハリーから連絡があり、「ノラが死んだ。」ということを聞かされます。なんと、オーロラのハリーの自宅からノラの遺体が発見されたというではないですか。20世紀を代表する作家が、実は少女殺人事件の犯人だったのでしょうか?
学生時代から、まわりから“できるやつ”と思われたくて、うまく立ち回ってきたマーカスでしたが、恩師の潔白を証明したいという気持ちと、出版社や世間からの圧力から、この「ハリー・クバート事件の真相」を本にして暴こうとします。
33年前のあの日、何が起こったのか? オーロラという田舎町で暮らす人々のそれぞれの秘密、15歳の女の子を殺したのは果たして一体誰だったのか?真実を追究していくうちに明らかになっていく物語は二転三転し、本当に読み出したら止まりません!そして、ハリーとマーカスの師弟関係はどうなっていくのでしょうか?
伝説のアメリカTVドラマ『ツイン・ピークス』で、「誰がローラを!」と思いながらワクワクドキドキし、次の展開がどう転がっていくのか、観るのが待ちきれなかったことを思い出しました。
久々にミステリでありながら、面白すぎるエンターテインメント小説に出会ったような気がします。上下巻ですが、本当にあっという間に読めます。ディーケルの次作も楽しみです。
文/
伊勢佐木町本店・AS
ハリーは、1970年代に『悪の起源』という作品を発表。この書物がなんと1500万部を売り上げ、それからというもの作品をコンスタントに出し続け、講演をこなし、コラムを書き、文化人として国の誇りとしての地位を保ち続けていました。1975年、ハリーが34歳の時、当時15歳だったノラ・ケラーガンと恋愛関係にあり、その年の8月、ノラは失踪し、行方不明のまま。その後もハリーは、このオーロラに住み続けてきました。
ニューヨークに戻ったマーカスは、相変わらず悶々とした書けない日々を過ごしていましたが、ある日、突然ハリーから連絡があり、「ノラが死んだ。」ということを聞かされます。なんと、オーロラのハリーの自宅からノラの遺体が発見されたというではないですか。20世紀を代表する作家が、実は少女殺人事件の犯人だったのでしょうか?
学生時代から、まわりから“できるやつ”と思われたくて、うまく立ち回ってきたマーカスでしたが、恩師の潔白を証明したいという気持ちと、出版社や世間からの圧力から、この「ハリー・クバート事件の真相」を本にして暴こうとします。
33年前のあの日、何が起こったのか? オーロラという田舎町で暮らす人々のそれぞれの秘密、15歳の女の子を殺したのは果たして一体誰だったのか?真実を追究していくうちに明らかになっていく物語は二転三転し、本当に読み出したら止まりません!そして、ハリーとマーカスの師弟関係はどうなっていくのでしょうか?
伝説のアメリカTVドラマ『ツイン・ピークス』で、「誰がローラを!」と思いながらワクワクドキドキし、次の展開がどう転がっていくのか、観るのが待ちきれなかったことを思い出しました。
久々にミステリでありながら、面白すぎるエンターテインメント小説に出会ったような気がします。上下巻ですが、本当にあっという間に読めます。ディーケルの次作も楽しみです。
文/




