
2015年最初のビブリオバトル in 有隣堂では「町の本屋さん」について考えます。
『本屋会議』刊行記念スペシャル!やっぱり、町には本屋さんが必要です談義×ビブリオバトル in 有隣堂!
全国47都道府県にある町の本屋さんをやさしいイラストとインタビュー記事で紹介する『本屋図鑑』の続編となるのが昨年12月に発売された『本屋会議』です。

そこで、今回のビブリオバトルのテーマは「本屋さんで買った掘り出し本」。さらにビブリオバトルの後は夏葉社の島田潤一郎さんをゲストにお招きしトークショーを開催しました。早速レポートして参ります!
『本屋会議』スペシャル! やっぱり、町には本屋さんが必要です談義×ビブリオバトル in 有隣堂 | |
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開催日 | 2015/2/15(日) |
会場 | 伊勢佐木町本店 別館 |
本のテーマ | 本屋さんで買った掘り出し本 |
概要 | 第1部:ビブリオバトル/第2部:島田潤一郎さんトーク |
第1部 ビブリオバトル
ビブリオバトルは本を通したコミュニケーションゲーム。→ルールは簡単! 好きな本を持ち寄って早速トライしてみましょう。一度体験すればハマること間違いなし!

第1ゲームはこちらの4名。今回も発表順番は問答無用のくじ引きで決定しています。



「原爆投下を受けた長崎・爆心地での撮影とされていたこの表紙写真が、実は別の場所で撮影されていた。では一体、どこで、この少年はだれか? という調査を追った1冊。
ボクの出身地熊本の本屋さんで地域本を探しているときに表紙写真が目に留まり、“これは!”と思い購入した本です」
こどもの頃から本屋さんは待ち合わせの場所だったという三留さん。本棚を見る視点がいいですね。



「有隣堂アトレ目黒店でカブトムシの飼いかたの本の隣にあった本です。これは夏休みの大人向けの本だなと。初心者からプロまで恐竜の飼いかたが書かれていて役に立ちます。私のお気に入りはオビラプトルですが、知らない人を見ると金切声をあげて飛び掛かるので、番犬ならぬ番竜にも使えるそうです」
ありえない。という概念を一切無視して大真面目に書かれた本をこれまた大真面目に解説する森部さんです。



「神楽坂のかもめブックスさんは、懇意にしている校正・校閲の専門会社鴎来堂さんが出されたお店。さすが充実した校正・校閲関連書の棚で見つけたのが、校正・校閲されていないというこの本! ロックじゃん! てことで購入したらですね、丸背でめくりやすくノドに余白があって電車内でつり革につかまりながら片手で読めるという読みやすさ!」
紙をさわって紙を読む、本を愛する人にはたまらない専門用語満載の亀山さんの語りに惹きこまれそう。



「仕事場に近い浜松町駅ビルの本屋さんには一日一回は行くんですが、そこで目についた本。
やる気のない部下や相手がののしってきたとき、相手を説得しないといけないときにどうするか? 職場で困ったアイツどうしようって思ってるうちに英語もできるようになってしまう本」
英語の勉強というより職場の問題解決にお勧めという藤田さんの紹介に目からウロコの落ちる思いです!
さあ、第1ゲームの4名4冊の本が紹介されました。
「どの本が一番読みたくなったか?」を基準に全員で投票です。
緊張の結果は・・・
森部さん紹介の『恐竜の飼いかた教えます』でした!
おめでとうございます!!
この際ティラノサウルス飼育に挑戦してみる方、ご一報を!
続く第2ゲーム。ひと言ずつの自己紹介にもジワジワくる「なにか」を持っていそうな方ばかりです。
「大阪にある古本屋さん・本は人生のおやつです!!さんは、読書カウンセリングを行うユニークな店主さんのいるお店。店主さんにリクエストして紹介された中の1冊で、さみしいときにめくりたくなります。私は雷に打たれたような衝撃を受けました。残酷に率直に真理を問うています」
本屋さんにはぜひ答えの出ない質問をして話しかけてみてほしい、と本屋愛も熱い本村さんです。
「僕の趣味は着物と本なのですが、たまたま着物を着て街歩きをしていた際に代官山蔦谷書店でこの本を見つけて恋に落ちてしまったんです。なにしろ文体が美しい。時は明治から昭和にかけての小説。
著者の幸田文は幸田露伴の娘で、着物の魅力がぎゅーっと詰まった本です」
まだ大学生という若さで着物を着こなす山田さん。未来の文豪に期待しましょう。
「イタリアの書店が舞台。エキゾチズムに魅かれます。第2次大戦をひきずりながら、なんとか立ち上がろうとする人々のてんやわんやを部屋の隅にいて眺めているような私的視点。日本人には想像もつかないような重厚な世界。そして物語は最後の一文に集約されます。“孤独が荒野でないことを知った”」
自称内向的な伊東さんは店員さんには話しかけないそうですが、自分も仲間になれるかもと思えたのがこの本とのことですよ。
「美味しいカレー!と聞くと、たいていの人は心が動くと思うんですよ。それでカレーって実は女子力、男子力をアップさせるツールだと気付いたのです。この本は自分の腕前やニーズに合わせて、カレー粉とスパイスを組み合わせてカレーを作ることができます。ご飯に合う和なカレーなら市販のルーを混ぜたっていいんです」
中林さんは彼に美味しいバターチキンカレーを食べさせてあげるのが最終目標だそう。彼氏さん、この幸せ者!
はい、第2部の本の紹介が終了しました。
どの本も読んでみたくなったところでたった1冊を選ばなくてはならない過酷な投票タイムです。
張り詰めた空気の中静かに票を数えます。
その結果は・・・
伊東さん紹介、『コルシア書店の仲間たち 須賀敦子コレクション』にチャンプ本決定!
おめでとうございます!!
今日ご参加の皆さんも本屋さんの仲間入り決定です!
いやあ~、今回はいつにも増して本好き、本屋さん好きが集い、ゆるやかな一体感が心地よく楽しいビブリオバトルとなりました。
素晴らしい本をご紹介くださったバトラーの皆さん、ご来場の皆さん、ありがとうございました!
さあ、第2部はいよいよ夏葉社・島田潤一郎さんのトークショーです。こちらも楽しみです!
~つづく~
文/ビブリオバトルプロジェクトチーム 市川
バトラーさんの発表を動画でもどうぞ!
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