伶也と『伶也と』/椰月美智子/文藝春秋/1,300円+税 外部リンク
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さわやかな「学園もの」や「児童文学」を書いたかと思えば「フリン」に「恋愛小説」、カメレオンのように、いろんな色を見せてくれる椰月美智子さんの『伶也と』。
ローズピンクの帯には「恋愛を超えた究極の感情を描く問題作」「手の届かない誰かに死ぬほど焦がれたことはありますか?」の文字が躍っています。
グレーを基調とした装丁にレースのリボン柄。カバーを外してしまうと、真っ黒な表紙。
これから始まる人々の行方を暗示しているかのようです。

6年間の恋愛が終わりを告げ、体調を崩してしまった「リケジョ」瀧羽直子。
大学院を出てから7年勤めた会社も辞め、事務職に転職。いままで、したことのなかったメイクを覚え、通勤に中古車を購入し、直子の生活は変わっていく。
女性社員みんなで和気あいあいとお昼ごはんを食べる昼休み。ある日の昼食後、雑談してお茶を飲んでいると、ホールケーキが運ばれてくる。大きなろうそく3本と細いろうそく2本。「Happy Birthday NAOKO」と書かれたチョコプレートを添えて。自然とみんながハッピーバースデーを歌ってくれて突然始まる誕生日祝い。のんびりして居心地のいい新しい職場。誕生日プレゼントにもらった、「ゴライアス」のライブチケット。
生まれて初めて渋谷のライブハウスに出かけた直子は「ゴライアス」のボーカル伶也の微笑みに、振られた手にこれまで経験したことのない衝撃を受ける。
直子の人生のすべてが変わっていく・・・

直子が迎えた結末は、はじまりに記されている。
そこに至るまでの直子の愛、献身。
至った時の直子の思いに共感できるのか、ひいてしまうのか・・・
まずは、手にとってご覧ください。

文/ ラスカ小田原店・MI

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