


1975年、台湾。主人公の葉秋生(イエ・チョウシェン)は、17歳の高校生。
当時の台湾は戦争の影が色濃く残り、国全体が混沌としていたために、何が起きても不思議ではなかった。
そんな中、秋生にとって二つの大きな事件が起こってしまう。
まずは偉大なる総統、蒋介石の死。
そして、もう一つは、敬愛してやまない祖父が何者かに惨殺されたことだった。
しかし警察による捜査は難航。
ついに、秋生は自分で犯人を捜し出す決意を固める。
すべてが解決するまでに必要とした時間は約10年。
手掛かりを求め、台湾から日本、中国大陸へと渡り歩いたのだから、なんとも壮大なミステリー小説です。
でも、終始犯人捜しだけで物語が展開しているわけではなく、
若かりし頃の主人公が、様々な壁にぶつかり、もがき、苦しみながらも前進しようとする姿が描かれ、力強く、時には切ない文章で表現されています。
まさに読み応えのある大河小説でもあります。
最初は、普段使うことはない台湾や中国の人名や単語の読み方に苦戦しましたが、慣れてくるとだんだん内容に引き込まれ、400ページを超える大長編なのに、テンポよく読むことが出来ました。
また、秋生をはじめとする登場人物のすべてが、かなり強い個性の持ち主です。
日本人にはあまりいないタイプのキャラクターばかりですが、とても魅力的で話を盛り上げるのに一役買ってくれています。
すべての選考委員が高評価をくだした第153回直木賞受賞作。
それだけでも十分に話題性がありますが、今までにはなかった豪快さ満載のミステリー小説だと思いますので、ぜひ一度ご覧になってみてください。
本厚木ミロード南館店・KH
ついに、秋生は自分で犯人を捜し出す決意を固める。
すべてが解決するまでに必要とした時間は約10年。
手掛かりを求め、台湾から日本、中国大陸へと渡り歩いたのだから、なんとも壮大なミステリー小説です。
でも、終始犯人捜しだけで物語が展開しているわけではなく、
若かりし頃の主人公が、様々な壁にぶつかり、もがき、苦しみながらも前進しようとする姿が描かれ、力強く、時には切ない文章で表現されています。
まさに読み応えのある大河小説でもあります。
最初は、普段使うことはない台湾や中国の人名や単語の読み方に苦戦しましたが、慣れてくるとだんだん内容に引き込まれ、400ページを超える大長編なのに、テンポよく読むことが出来ました。
また、秋生をはじめとする登場人物のすべてが、かなり強い個性の持ち主です。
日本人にはあまりいないタイプのキャラクターばかりですが、とても魅力的で話を盛り上げるのに一役買ってくれています。
すべての選考委員が高評価をくだした第153回直木賞受賞作。
それだけでも十分に話題性がありますが、今までにはなかった豪快さ満載のミステリー小説だと思いますので、ぜひ一度ご覧になってみてください。

