


マンガ版源氏物語の『あさきゆめみし』や『はいからさんが通る』でお馴染みの大和和紀先生の知る人ぞ知る名作!全4巻。
明治の横浜を舞台に貿易商・叶屋の娘万里子と、肉親を亡くし万里子の小間使いとして引き取られた卯野。
身分は違うが友情で結ばれたダブルヒロインが時代の流れの中を生きていく愛と夢のグランドロマン。
少女フレンドに連載されていたのが、1980年はじめなので今から約30年以上も前の作品ですが、何度読み返しても色あせない骨太なストーリー、華やかな絵柄、そして万里子や卯野を取り巻くキャラクター達も魅力的です。
『はいからさんが通る』を読んだ方はご存知だと思いますが、大和先生のマンガはストーリー自体はドラマチックであるのにもかかわらず、コメディ部分があるので思わず笑ってしまうこともあり、それがまた魅力のひとつです。
連載当時やコミックス版では「明治編」と銘打たれていたので、大正編や昭和編も期待していたのですが現在続編は出ていません。
しかし、漫画文庫版4巻で大和先生が万里子や卯野の子供たちの話も考えていていつか描いてみたいとおっしゃっているので、それを一縷の望みとして待っています。
ちなみに、その後に連載された『NY小町』に1カットだけ万里子とその夫竜助がモブとして描かれているので、そちらも要チェック!!
文/ 藤沢店・SK
