759『木曜組曲』/恩田陸/徳間書店/495円+税外部リンク 
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「皆様の罪を忘れないために、今日この場所に死者のための花を捧げます」

耽美小説家の巨匠・重松時子が亡くなって四年。
2月の第二木曜日を挟んだ3日間、縁ある5人の女性が時子を偲ぶために彼女の自宅であったうぐいす館に集まっていた。

今年もお互いの近況や思い出話をしながらのんびりと過ごすはずだったところへ、
時子の遺作となった作品の主人公・フジシロチヒロと名乗る人物から花束と共に不穏な言葉が書かれたカードが届く。
自殺とされた時子を殺した人物がこの中にいるかもしれない。

時子の近くで過ごし、時子に憧れ、尊敬していた5人の女性。
お互いに姉妹や親友の様な関係であったからこそ、これまで知らずにいた、知られずにいた思いや事実などが、とりとめのない会話の中で暴かれていく。
そして、徐々に真相へと近づいていく様子は、まるで劇を見ているかのよう。

ホウレン草のキッシュに始まり、真鯛のカルパッチョ、牡蠣の豆鼓蒸しなど彼女たちが囲む食卓には多くの料理やお酒が並び、それらはこの作品をさらに魅力的にする脇役でもあります。

女子会のような彼女たちの会話に耳を傾けながら、その旺盛な食欲と飲みっぷりも合わせて楽しめます。

文/ アトレ恵比寿店・HA
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