『銀二貫』/高田郁/幻冬舎/600円+税
寒天問屋「井川屋」の主・井川和助は、仇討で父を亡くした少年・鶴之助を銀二貫で救う。
寒天問屋「井川屋」の主・井川和助は、仇討で父を亡くした少年・鶴之助を銀二貫で救う。
天満宮再建のための大切な資金だったために、店の番頭につらく当たられながらも、「松吉」として新たに商人としての厳しいしつけに耐えて成長していく。
後に出会う料理人・嘉兵衛とその娘・真帆、そして井川屋の人々の温かい情に支えられて、新たな寒天作りを志すものの、再び大火災が大阪を襲い…
みをつくしシリーズで有名な高田郁さんですが、こちらも自信を持ってお勧めしたい一冊です。
高田さんならではの人情&愛情の溢れるストーリーがたまりません。
今の時代に自分が困窮してでも人を助けるなんて人、そういないと思います。
昔は今よりずっと色々なものが劣っていて(悪い言い方ですが)、便利なものの方が少なかった時代、頼みの綱は天物・神仏しかなかったのかもしれません。
だからこそ神様仏様を必死に拝む、縋る…そのためのお金、銀二貫。
現在の金額で言えば、約220万円だそうです。
番頭さんが怒るのも仕方ない気もしますが、その後、松吉は寒天作りで偉業を成し遂げます。
「悲しく辛いことがあっても、支えてくれる誰かがいればきっと前を向いて生きていける」
親、友、関わるすべての人への愛情溢れる高田ワールドをぜひ読んでみてください。
文/ ミウィ橋本店・CA
後に出会う料理人・嘉兵衛とその娘・真帆、そして井川屋の人々の温かい情に支えられて、新たな寒天作りを志すものの、再び大火災が大阪を襲い…
みをつくしシリーズで有名な高田郁さんですが、こちらも自信を持ってお勧めしたい一冊です。
高田さんならではの人情&愛情の溢れるストーリーがたまりません。
今の時代に自分が困窮してでも人を助けるなんて人、そういないと思います。
昔は今よりずっと色々なものが劣っていて(悪い言い方ですが)、便利なものの方が少なかった時代、頼みの綱は天物・神仏しかなかったのかもしれません。
だからこそ神様仏様を必死に拝む、縋る…そのためのお金、銀二貫。
現在の金額で言えば、約220万円だそうです。
番頭さんが怒るのも仕方ない気もしますが、その後、松吉は寒天作りで偉業を成し遂げます。
「悲しく辛いことがあっても、支えてくれる誰かがいればきっと前を向いて生きていける」
親、友、関わるすべての人への愛情溢れる高田ワールドをぜひ読んでみてください。
文/ ミウィ橋本店・CA