kamon『我が名は、カモン!』/犬童一心/河出書房新社/1,600円+税外部リンク 
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物語の主人公は元俳優の加門慶多。現在は俳優業に見切りをつけ、大手芸能プロのマネージャーとして日々奮闘中だ。
そんな中、40年前に失踪した伝説の脚本家・遠山ヒカルを探し出し、未完の舞台劇『わが友、世界へ』をたったひと月半で完成させ、上演できるようにすることを上層部から命令されてしまう。
とてつもない無茶振りに一体加門はどう立ち向かっていくのだろうか?

この作品の著者は、映画監督で脚本家でもある犬童一心さん。記念すべき初小説ということで、思わず手に取ってみました。以前犬童さんが手がけた映画を何本か見たことがあったので、どんな小説を書いたのか興味を持ったからです。
最初は芸能界のウラ話的な内容かと思っていたのですが、実際はもっと奥深くスケールの大きい長編小説で、ラストまで目が離せなくなるほど夢中で読んでしまいした。舞台が芸能界ということで、登場する人物は一筋縄ではいかない個性派ばかり。なので、加門は苦労が絶えないわけですが、人物それぞれが魅力的で、物語を盛り上げるのに一役買ってくれています。

また、ただ面白いだけでなく、物事に本気で取り組む姿勢や簡単に諦めない心が大切であることを、この作品を通して教えてもらえたように思います。

犬童さんの映画作品を見たことがある方はもちろん、そうでない方にも是非手に取ってもらいたいです。
ちょっと元気がない時に読んでみることをオススメします。ものすごくアツい内容に背中を押され、きっと前向きな気持ちになれるかと思います。
この時期における私のイチオシ本です!

本厚木ミロード南館店・KH

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