アレンとドラン『アレンとドラン』1巻/麻生みこと/講談社KC Kiss/429円+税外部リンク 
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「私にとって、他人と知人と友人の垣根は著しく高い」
 
アレンはフルネームを聞けばわかる。ドランは知らない。映画監督に詳しくてもすごいとは思わないし、知らなくても無知だとは思えない。しかし、そこで境界線を引く人もいるのだ。

「度を越した映画オタク」の林田(リンダ)は、「外見も中身もサブカル系(笑)」と、(笑)を付けて噂をされる。
「私から好きなものを取ったらこんなつまんない人いない」と自己評価も低い。
しかし、「変わりたい」「自分を好きになりたい」と落ち込むのに、「宗旨は替えずに」と続く。いつも少しだけ強さが見える。

彼女から見れば他人は「ハリウッド大作」で、自分は「単館上映」だ。
おもしろいのは、メジャ-を目指すのではなく、「単館上映」の良さをじわじわと広げているところだ。
からまわりして転んでいたはずなのに、「孤高のゆるキャラという謎の立ち位置」を、いつのまにか獲得して観客を動員している。独特な空気感にはまってしまう。

リンダさんが思っているより、メジャーとマイナーも、人同士の垣根も、案外、低いのかもしれない。
アレンとかドランとか知らなくても。

文/ グランデュオ蒲田店・NA

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