


時代小説というと少々引き気味になる方にもこちらはおすすめです。
一言で表すと「痛快ノンストップお江戸お仕事系消防エンターテイメント(ラブコメ少々・喧嘩たくさん)」
かつては「火喰鳥」と呼ばれた江戸随一の火消し「松永源吾」。
わけあって火消しを止めたが(その理由もまたぐっと来る)とある藩から壊滅した火消し組織の再建を託される。
何もないところから一癖も二癖もある仲間が少しずつ集まって行く展開は「ウォーターボーイズかよ!」って突っ込みを入れつつ読み進める。
主人公やその妻、多くの登場人物がそれぞれがこれまた「いい味」出してます。
まさに「ノンストップお江戸痛快消防エンタメ(お塩少々・男気たっぷり)惚れてまうやろ小説」です。
読み進めるとポンポン進むストーリーに感じる一定のリズム感は軽妙な「江戸ことば」も当然一役かっています。
時代小説特有の時代背景などを「ふむふむ」とうなずきながら火消しの緊張感を感じながら一緒に一気にラストまで駆け抜けるストーリーはまるで高速の追い越し車線を踏みっぱなしで走行中、視線を前から外す時の感覚がずっと続く感じ。
読み終わって久々に「ふーっ」と声が出た本に出会えました。
現在は4巻目まででていますがよく言う「イッキ読み」はこの場合「4冊イッキ読み」です。
文/藤沢本町 トレアージュ白旗店・M・Y
