101『カラフル』/森絵都/文藝春秋 文春文庫/540円+税外部リンク 
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「生前の罪により輪廻のサイクルから外されたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。」
つまり、亡くなったひとの身体に入ってそのひととして生活をはじめ、めでたく課題達成の暁には輪廻のサイクルに戻れるらしい。とのこと。

当人はどうあれ、読む側としてわくわくするではないか。
ちなみに達成できなかったときは雲散霧消に。
というわけで「ぼく」は「小林真」になった。
真は自殺を図った少年。見た目は真、意識はぼくのまま奇跡の生き返りをした真として日々を過ごすなか、なぜ、真が自殺に至ったのか徐々にあきらかになっていく。
かかわるひとびとの状況、思い、考え方。ぼくのことば。真の家族。そして、課題の期限が迫るなか、ぼくは。

いま、真と同じ十四歳のひと、いずれやがて十四歳になるだろうひと、かつてずいぶん前に十四歳だったひと、皆々に手にしてほしい。
映像化もされているけれどそっちは放っておいて、ぜひ〈読んで〉ほしい。
世界は色に溢れている珠玉の一冊。

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