318『最後のトリック』/深水黎一郎/河出書房新社 河出文庫/680円+税外部リンク 
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作家に突然届いた香坂誠一という人物からの手紙。

手紙の内容は、いまだ誰も実現させていない最後の不可能トリック、究極の「意外な犯人」があるというのです。
それはずばり「読者が犯人」というもの。

その「究極の意外な犯人」を可能にするアイディアを持っているというのです。
アイディア料は二億円。
このトリックは一世一代の、大げさに言えば命と引き換えにしても惜しくないと書かれています。

作家は読書家の親友や妻に手紙を読んでもらうのですが、こんなものに引っ掛かって、と言われてしまいます。
自身も不信に思うのですが、心のどこかで香坂誠一から続報が届くのを今か今かと待っていたのでした。

また、手紙以外のエピソードも実は関係していたりするのでじっくり読んでほしいです。
香坂誠一とはどういう人物なのかも明らかになっていきます。

読者が犯人というトリックは、はたして成立するのか。
この本を最後まで読み終えた後、自分が犯人だと思うでしょう。
ご自身でお確かめ下さい。

文/ シャポー小岩店・KY
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