897詰将棋パラダイス 3手詰め傑作選』/詰将棋パラダイス/マイナビ出版/1340円+税外部リンク 
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昨今、棋士・藤井聡太先生の活躍により将棋ブームの活況を呈している。
その藤井先生がよくやっている言われている勉強法の一つが詰将棋である。

詰将棋選手権という選手権でも前人未到の5連覇である。とんでもない人である。

30何手詰めなんてものをよくもスパッと解けるものだ。問題を見て、答えを見てもよくわからなかったりする。
よくこんなの頭の中だけで解けるね。
詰将棋とはこちらは必ず先手番(先に駒を動かせるということ)で相手方が応じてそれにさらに駒を動かし、相手方の玉を詰ます。
3回駒が動いて終りなので、3手詰め(“詰ます”とは玉が次にどう動いても取られてしまうので動けない状態のこと)。

詰将棋とは簡単に言ったら将棋パズルのようなものである。これを頭の中でやっている。
プロでも勉強法の一つとして取り入れていらっしゃる方も多いようですし、薦めている方も多い。
なかには効果のほどを疑っている方もいらっしゃいます。

ただこれが解けたときはとても気持ちがいい。なんともいえない気分になる。
考えていて分からないときは、頭に血が上ってカッカしていることも分かるくらいだが、解けたときの快感は何物にもかえがたい。


ご紹介した本書は詰将棋専門誌の「将棋パラダイス」に掲載された3手詰めの傑作選である。
そもそも詰将棋の専門誌である(一般には流通してません。基本は出版社に申し込んでの定期購読)。
載っている問題はことごとく難しい。

本書もそう、3手と侮るなかれ。
最初の方はそうでもないが後半になるにつれて……。

全200問。全問解けたときは、なんだか肩の荷が下りた感じがした。30何手など遙か先の世界だなぁ……。

 
本書で詰将棋入門はちょっとオススメしない。いきなりやるにはいくらなんでもハードすぎる。
が、本書で詰将棋の最高峰の一端を垣間見るのはどうだろう。
この道の遙か先には藤井先生が存在している世界が広がっている。
こんな豊穣な世界があるんだという感動がそこにはある。

縦9マス横9マス計81マスの盤上にはとてつもない宇宙が広がっている。

文/ 武蔵小杉東急スクエア店・SM

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