242『廃屋の幽霊 新装版/福澤徹三/双葉社/620円+税外部リンク 
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9月に入り暑さも落ち着いてきましたが、今回のおすすめは怪談。
帯に怪談文芸と書かれている通り、一筋縄ではいかない短編作品です。


何でしょう、この読後の胃がムカムカするような感じは……。
決して派手な展開があるわけではないのですが、収録7作品とも真綿でを締められるような余韻……。
日常描写、心理描写の細かさが荒唐無稽になりがちな怪談をリアルなものにしています。
 
私のお気に入りの収録作品は「市松人形」。
主人公が不気味な日本人形を拾う冒頭で、「お、怪異に巻き込まれる怪談のステレオタイプじゃん」と思って読み進めると、ラストに驚愕。
「コレ、怪談です?」。
でも、怖いんです……。

「幽霊ではなく生身の人間が一番怖い」
全編を読み終わっての私の感想です……。

文/ アトレ亀戸店・KY

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