
鴻上尚史/岩波書店 岩波ジュニア新書/820円+税


息苦しさから解放してくれる魔法の本。
もしあなたが10代なら、ぜひ一度手にとってほしい。
あなたが10代ではなくとも、もし社会で生きるのに苦しいと感じていたらぜひ読んで欲しい。
これはジュニア新書。
中学生、高校生くらいの年代をターゲットにした本だけれども、中には世代を超えて読み継がれていくべき良書がある。岩波書店ならではの名著もある。
本書は2019年の発行であるが、おそらくこれからも売れ続けてジュニア新書の名著入りか定番になるのではないかと思っている一冊です。
なぜ人は空気や雰囲気に引っ張られて好きなことができないのか。
著者は「世間」と「社会」という考え方にたどり着く。
そして本書では「世間」というものの歴史をたどり、「世間」のルールを知り、「世間」との戦い方を考えてゆくのです。
これから社会にでて行こうとしている10代、そして今まさに社会で格闘している大人たち。
きっと本書から世間との戦い方をそれぞれのやり方で見つけて、そして戦っていけるのではないでしょうか。
面白いエピソードがあります。
もちろんひとつではないのだけれども、一番グッときたもの。本文引用ですが。
帰国子女の女の子。
アメリカで育った彼女は、帰国しても、おしゃれで派手な洋服で、日本の小学校に通い始めた。
けれどもしばらくして、そういう洋服を着ることをためらうようになり、地味でダサい格好をして学校に行くようになりました。
調べてみれば、彼女はクラスで浮いていて、いじめられていました。
父親は、地味な服なんか着ることはない、好きな服を着て学校に行きなさい、と。
そして母親が相談をしてきた、というもの。
女の子は世間と戦っているのです。
著者は母親に「今、あなたはいじめっ子ではなく、日本と戦っているんだ」と娘さんに伝えて欲しいと。
本文で最後に「あなたの戦いは、あなただけの戦いではない」と。
勇気がでます!
おすすめします。
ぜひ店頭で手にとって欲しい一冊です。
文/
シャポー小岩店・mo
中学生、高校生くらいの年代をターゲットにした本だけれども、中には世代を超えて読み継がれていくべき良書がある。岩波書店ならではの名著もある。
本書は2019年の発行であるが、おそらくこれからも売れ続けてジュニア新書の名著入りか定番になるのではないかと思っている一冊です。
なぜ人は空気や雰囲気に引っ張られて好きなことができないのか。
著者は「世間」と「社会」という考え方にたどり着く。
そして本書では「世間」というものの歴史をたどり、「世間」のルールを知り、「世間」との戦い方を考えてゆくのです。
これから社会にでて行こうとしている10代、そして今まさに社会で格闘している大人たち。
きっと本書から世間との戦い方をそれぞれのやり方で見つけて、そして戦っていけるのではないでしょうか。
面白いエピソードがあります。
もちろんひとつではないのだけれども、一番グッときたもの。本文引用ですが。
帰国子女の女の子。
アメリカで育った彼女は、帰国しても、おしゃれで派手な洋服で、日本の小学校に通い始めた。
けれどもしばらくして、そういう洋服を着ることをためらうようになり、地味でダサい格好をして学校に行くようになりました。
調べてみれば、彼女はクラスで浮いていて、いじめられていました。
父親は、地味な服なんか着ることはない、好きな服を着て学校に行きなさい、と。
そして母親が相談をしてきた、というもの。
女の子は世間と戦っているのです。
著者は母親に「今、あなたはいじめっ子ではなく、日本と戦っているんだ」と娘さんに伝えて欲しいと。
本文で最後に「あなたの戦いは、あなただけの戦いではない」と。
勇気がでます!
おすすめします。
ぜひ店頭で手にとって欲しい一冊です。
文/

