387『風神雷神 Juppiter, Aeolus』上巻/原田マハ/PHP研究所/1,800円+税外部リンク 
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誰もが一度は目にしたことがあるであろう、国宝「風神雷神図屏風」。
これを描いたのは、琳派の祖といわれる俵屋宗達である。

安土桃山時代末期から江戸時代初期にかけて京都で活躍し、時代を超え多くの芸術家に影響を与えた人物が、残された作品以外については謎に包まれ、生没年月日さえ不詳。

そんな謎に満ちた宗達の青年期時代を、アート小説第一人者の原田マハさんが魅力的な小説に仕立て上げた。

20XX年、京都国立博物館研究員・望月彩のもとに、マカオ博物館学芸員・レイモンド・ウォンが現れる。

彼に導かれマカオを訪れた彩が目にしたのは「風神雷神図」と天正遣欧使節団の一員・原マルティノの書名入り古文書。

ここから、誰も知らない、そして誰も思いもしなかった宗達の前半生が描かれてゆく。
織田信長、加納永徳、宣教師・ヴァリニャーノ、カラヴァッジョ、宗達を未知への旅へと誘った様々な人々との出会い、心躍る遥かなる旅路。宗達が宗達になる前の冒険譚。


史実とは全く異なるものであろうにせよ、「小説の面白さ」をたっぷりと味わえる一作だった。


文/ たまプラーザテラス店・M.H


『風神雷神 Juppiter, Aeolus』
下巻
1,800円+税
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