『特別な友情 フランスBL小説セレクション』/ランボー、コクトー、ジッドほか:著 芳川泰久ほか:訳/新潮社 新潮文庫/825円+税
昔々学生だった頃には、結構読んでいたフランス文学。
異邦人、悲しみよこんにちは、狭き門、マノン・レスコー、椿姫、赤と黒、女の一生、ゴリオ爺さん、etc 、etc、、、
しかし残念なことに、いつの間にか、手に取ることもほとんどなくなってしまった。
昔々学生だった頃には、結構読んでいたフランス文学。
異邦人、悲しみよこんにちは、狭き門、マノン・レスコー、椿姫、赤と黒、女の一生、ゴリオ爺さん、etc 、etc、、、
しかし残念なことに、いつの間にか、手に取ることもほとんどなくなってしまった。
そんな私の目に、突然輝かしく飛び込んできたのがこの新刊!
ランボー、コクトー、ジッド、プルースト……フランス文学の巨匠がズラリと並ぶ贅沢さ。
BL小説集と謳ってはいますが、正直その枠には収まりません。作家陣にはサド侯爵だって名前を連ねているのですから。
人が人に惹かれるのに、やれ性別だの年齢だの身分だの、そんな垣根なんてないんだと、力強く思いこませてくれる魅惑的な作品群!
そしてずっと漂い続けるのは、甘く懐かしいフランス文学の香り……そう、若き日の私は、この香りに酔いしれていたくて、ひたすら文庫本を読みふけったのでした!
「幸福というものはね、伯母さま、それが狂気じみたものであればあるほど、真のものなんです。」
(P.293 ラシルド『ムッシュー・ヴィーナス』より)
BL小説を読んだことのない私でも、ノープロブレム!
まさしく幸福な読書体験でした。
ブラヴォー、フランス文学!
文/ 新百合ヶ丘エルミロード店・Y.M