『オール・アメリカン・ボーイズ』/ジェイソン・レノルズ ブレンダン・カイリー:著 中野怜奈:訳/偕成社/1,500円+税
ある日、黒人の少年・ラシャドが買い物先で万引きを疑われ、白人の警官から激しい暴行を受ける。
それを目撃したのはラシャドの同級生、白人のクイン。
事件の動画がたちまち拡散し、二人の少年が通う高校では抗議デモが計画される。
少年たちが、周りの人たちが、自分の心と向き合うことになる時間からデモまでの8日間の物語。
ある日、黒人の少年・ラシャドが買い物先で万引きを疑われ、白人の警官から激しい暴行を受ける。
それを目撃したのはラシャドの同級生、白人のクイン。
事件の動画がたちまち拡散し、二人の少年が通う高校では抗議デモが計画される。
少年たちが、周りの人たちが、自分の心と向き合うことになる時間からデモまでの8日間の物語。
この作品の興味深い点は、黒人作家がラシャドの視点で、白人作家がクインの視点で、2人の作家が交互に描いていること。
黒人作家は自身が青年の頃に似たような経験をしたことがあり、それゆえのリアリティある描写がノンフィクションかと錯覚させられそうになります。
リアルすぎて、ページをめくる手が重く感じられる部分もありました。
この作品はYA(ヤングアダルト)でも読めるように比較的簡単な漢字にもルビが振られています。
作中の彼らと同年代の子どもたちにも読んで欲しいという作り手の意図なのかもしれません。
罪のない黒人が、白人警官からあらぬ疑いを掛けられて暴行を受けたり、時には殺されてしまう……そんなニュースを誰もが一度は目にしたことがあると思います。
今のアメリカを映し出した、今必要とされる1冊です。
文/ テラスモール湘南店・AY
黒人作家は自身が青年の頃に似たような経験をしたことがあり、それゆえのリアリティある描写がノンフィクションかと錯覚させられそうになります。
リアルすぎて、ページをめくる手が重く感じられる部分もありました。
この作品はYA(ヤングアダルト)でも読めるように比較的簡単な漢字にもルビが振られています。
作中の彼らと同年代の子どもたちにも読んで欲しいという作り手の意図なのかもしれません。
罪のない黒人が、白人警官からあらぬ疑いを掛けられて暴行を受けたり、時には殺されてしまう……そんなニュースを誰もが一度は目にしたことがあると思います。
今のアメリカを映し出した、今必要とされる1冊です。
文/ テラスモール湘南店・AY