『密やかな結晶』／小川洋子／講談社 講談社文庫／820円＋税
その島では記憶が少しずつ消滅する。
朝が来て目を覚ますと大切な何かが消えていて、消えた何かに関するものは『記憶狩り』にすべて回収され処分してしまうけれども、住人達はゆっくりとその現実を受け入れて大切なものを失いながら生活を続けてゆく。
『小説』を生業とするわたしの前から『小説』が消える日がやってきて……
刊行から25年以上たっている作品ですが、この機会に再読をし大切なものを失うことの多かったこの年末に触れていただきたいと思い紹介させていただきました。
2020年は想像もしない一年になりました。今まで当たり前にあったものが消えた年でした。
けれど『本』は消えずに私たちに知らない景色を見せ新しい世界を教えてくれました。
迎える新しい年が『本』を通じて希望や出会いに満ちた年になるように祈りながら来年も皆様と『本』をつなげるお手伝いができればと思います。
文／
武蔵小杉東急スクエア店・AK
2020年は想像もしない一年になりました。今まで当たり前にあったものが消えた年でした。
けれど『本』は消えずに私たちに知らない景色を見せ新しい世界を教えてくれました。
迎える新しい年が『本』を通じて希望や出会いに満ちた年になるように祈りながら来年も皆様と『本』をつなげるお手伝いができればと思います。
文／
武蔵小杉東急スクエア店・AK
