『彼女の名前は』/チョ・ナムジュ:著 小山内園子:訳 すんみ:訳/筑摩書房/1,600円+税
大きな窓に面した病院の待合室でこの本を読んだ。1つの話を読み終わるごと窓の外を見上げた。窓は中庭に面していて見上げても向かいの窓ばかりが見え、蒼い空は小さく歪な四角形でしかなかった。その景色がこの本にとても似合っていた。
大きな窓に面した病院の待合室でこの本を読んだ。1つの話を読み終わるごと窓の外を見上げた。窓は中庭に面していて見上げても向かいの窓ばかりが見え、蒼い空は小さく歪な四角形でしかなかった。その景色がこの本にとても似合っていた。
第1章から順に読み進めて行くのが辛い。なんで辛いんだろう。自分に思い当たることがあるからだ。話の中に今まで仕舞ってきたことが書かれている。掘り起こされ揺り動かされる。それが辛いんだろう。
そんなことを考えている自分が甘かったことに気づく第4章。
いたい、痛い、全身の痛覚が呼び覚まされるような痛みに襲われた。語っている人々があげている叫びに引き裂かれるようだ。
この辛さを知り、声を上げ立ち上がる人々。最終話は希望を実現しようとしている小学生。
自分の生き方はどうだっただろうかと、改めて考えさせられた作品。
文/ テラスモール湘南店・Ne
そんなことを考えている自分が甘かったことに気づく第4章。
いたい、痛い、全身の痛覚が呼び覚まされるような痛みに襲われた。語っている人々があげている叫びに引き裂かれるようだ。
この辛さを知り、声を上げ立ち上がる人々。最終話は希望を実現しようとしている小学生。
自分の生き方はどうだっただろうかと、改めて考えさせられた作品。
文/ テラスモール湘南店・Ne