430『心はどこへ消えた』/東畑開人/文藝春秋/1,650円(税込)外部リンク 
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この本は面白い。

臨床心理士としてクリニックでカウンセリングを行う著者のエッセイ。
コロナ禍の日常で著者が考えるあれこれと、カウンセリングルームに通うクライアントのエピソードがひとつの章になっており、人の心の難しさと、著者のユーモアがブレンドされてバランスの良い読後感を残す。

とにかく話がうまい。
河合隼雄のようだ。

グローバル経済やパンデミックという大きな物語(さもそれが世界のすべてのような)の中に心は存在しない。

ひとりひとりの小さな物語にこそ心は存在する。

著者のことばだと「心は具体的で、個別的で、カラフルなエピソードに宿る」。

いま読み終わって再度まえがきを読みながら本当にそうだと胸が熱くなる。

大変な時代だからこそ語らなければならない。

ひとりひとりの小さな物語を。



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