夜が明ける『夜が明ける』/西加奈子/新潮社/2,035円(税込)外部リンク 
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救済と再生の物語。
深く潜っていくような読書。
最後は水面に光が差すが、依然、水の中。

光の中へ飛び出していくことはできない。
それが生きることだから。
その苦しさも含めて、ずっしりと重い手ごたえのある素晴らしい小説。

境遇も性別も違う主人公の過酷な人生にシンクロして一緒にもがく。
貧困・虐待・過重労働などが描かれているが、どうか別世界の話と思わないでほしい。
助けられない、助けを求められない、憐みをうけたくない、自業自得、
自己責任、人生は勝ち負け?・・・・。

皆、多かれ少なかれ、現代社会の在りようが生んだ歪みに苦しめられているはず。
主人公が浮上していくきっかけ、友の存在、友の言葉の一つ一つが沁みる。
こんな大作をものした著者の魂が心配になる。
どれだけ身を削ったか、すごすぎるよ、西加奈子さん。
久しぶりに小説の力を思い知る。

2021年マイベスト小説に決定!なんて本だ!
生きることに少しでも息苦しさを感じたことのある人には必読の書です。
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