


とても素敵な本である。
90歳近いの老夫婦は70年近くお互いをいたわりながら暮らしていた。
ある日、夫は妻を起こすために寝室へ声を掛けにいくが、妻はすでに亡くなっていた。
ふたりは小学校の同級生。
戦中の混乱を経て、戦後大学生の時に駅で見かけるようになり交際を始め、昭和27年の血のメーデーでの出来事に運命を感じ結婚を決める。
戦中の混乱を経て、戦後大学生の時に駅で見かけるようになり交際を始め、昭和27年の血のメーデーでの出来事に運命を感じ結婚を決める。
著者は戦後の社会学を牽引してきた社会学者の加藤秀俊氏。
ハーバードへの留学、京都での暮らしと学生運動激化での大学の退職。
その後、国内外の大学を転々とする生活。
激動の歴史を背景にそれでも共に歩んできたふたりの姿が愛おしい。
激動の歴史を背景にそれでも共に歩んできたふたりの姿が愛おしい。
お互いに老いて老々介護と言われる状況になっていても、それが「よろこび」だったといえる愛の強さ。
いくつになっても最愛の人を失う悲しみは深い。
ただ同時に自分の気持ちに正直に向き合い言葉を紡ぐことのできる人生の味わいも深い。
ただ同時に自分の気持ちに正直に向き合い言葉を紡ぐことのできる人生の味わいも深い。
人生の先輩の言葉として強く心に残った。
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売り切れの際にはご容赦ください。
