461『柚木沙弥郎のことば』/柚木沙弥郎・熱田千鶴/グラフィック社/2,200円(税込)外部リンク 
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『詩の玉手箱』という本が手元にある。
もう20年近く前、たしか神保町の古書まつりを訪れた記念に何か一冊欲しくて手に入れたのだと思う。
中表紙と挿絵の淡いようでくっきりとした画が気に入ったからで、それ以外の理由はなかった。

柚木沙弥郎さんの名前はその時から今までずっと本棚の目に入る場所にあったのに今回初めてどんな方なのかを知った。
年を経て子どもにかえるかのようにわがままに頑なになる人がいる一方で、心が柔らかいまま「我がまま」に凛としている人もある。
そこにあるのは自身を充実させ生きた誇り、自信だろうか。
リトグラフ、マティス、ウォレス・・・
柚木さんが今気になっているもの、それがなぜなのかどんな成り立ちのものなのかが無性に気になってすぐに調べた。
101歳の今も、「今ここ」を生き続け、確かなものを教え感じさせてくれるなんて、なんてすごいことだろう。
奢らぬ柔らかな心で柚木さんが成し遂げたこと、優しい言葉が胸に沁みる。
先達にもっと学びたい、柚木さんをもっと知りたいと思った。

長い期間取材し、柚木さんの身近で言葉を浴びている熱田さんがうらやましくなった。
私も熱田さんのようによきものを掬い取れる人になりたいとも思った。

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