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「ちくま文庫」の記事一覧



『向田邦子との二十年』あのころの人たちが、みんなどこかに行ってしまっても

588『向田邦子との二十年』/久世光彦/筑摩書房 ちくま文庫/840円+税外部リンク 
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2020年の3月に発売された、ちくま文庫『向田邦子ベスト・エッセイ』が、大好評です。
発売後すぐ人気に火が付き、5月の読売新聞「ポケットに一冊」で紹介され大爆発した、という説が有力です。

『向田邦子ベスト・エッセイ』は、新型コロナウィルスの目に見えない不安が行列などの形で町のいたるところに現れたころ、書店の店頭に並びました。

向田邦子作品の底流には、ちゃぶ台を囲んで、家族そろってご飯を食べていた昭和初期の家族の空気が流れています。
かねてから向田作品は人気がありますが、このところの再評価の気配は、ステイホームで家族が顔を合わす時間が増えたことと、かかわりがあるのかもしれません。 [ 続きを読む ]



『向田邦子ベスト・エッセイ』時代は変わり、ますます募るあなたへの憧憬

659『向田邦子ベスト・エッセイ』/向田邦子/筑摩書房 ちくま文庫/900円+税外部リンク 
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いつのまにか私、向田邦子さんより年上になっちゃったんだ、、、

1981年、51歳で飛行機事故により亡くなった向田邦子。
若い頃から彼女のエッセイを読み続けている読者は、ある時みな同じ感慨にふけるのだなぁと、角田光代さんの解説を読んで実感した。
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『味見したい本』 今は実感がわかないかもしれないけれど

556『味見したい本』/木村衣有子/筑摩書房 ちくま文庫/740円+税外部リンク 
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TBSラジオ『伊集院光とラジオと』に、リスナーにとっての思い出の味・思い出のお店が、今どうなっているのかを探す『俺の5つ星』というコーナーがあり、人気です。
活字にならないかと期待していますが、ラジオでしか表現できない巧みな演出なので、難しそう。

なつかしの味というテーマは昔からメディアと相性がよいようで、私達は子どものころから、人生の先輩たちの “なつかしい味ばなし” をテレビ、ラジオ、そして活字で見聞きして育ちました。

懐かしさって、どんどん変わりますね。
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小説は、心の旅路… 『現代語訳 舞姫』

188『現代語訳 舞姫』/森鴎外・山崎一穎・井上靖/筑摩書房 ちくま文庫/580円+税外部リンク 
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秋をテーマにした歌謡曲が、街に流れる季節になりました。
でも、お別れの物語が多いですね。
『たそがれマイ・ラブ』(作詞:阿久悠 作曲:筒美京平 歌:大橋純子)も、そのうちの1曲。

歌謡曲は、リリース後、製作者サイドの手を離れると、聞いているファンの心に寄り添います。
解釈は人それぞれ。
でも、なんとなく、製作者サイド――つまり、阿久悠さんですね――は、何を意図して作詞したのか、考えてみました。

『たそがれマイ・ラブ』の主人公は、ひょっとしたら『舞姫』のモデル、エリスでしょうか?
『たそがれマイ・ラブ』は森鴎外を主人公にした特別ドラマの主題歌だったから、この説は信憑性があるのでは……?
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『身近な雑草の愉快な生きかた』逆境を逆手に、したたかに生きる戦略家たち

819『身近な雑草の愉快な生きかた』/稲垣栄洋/筑摩書房 ちくま文庫/700円+税外部リンク 
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「雑草は踏まれても立ち上がるイメージがありますが、実際には立ち上がらないのですね。
そもそもどうして立ちあがらないといけないのでしょう。 [ 続きを読む ]



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