080『平和の国の島崎へ 1』/濱田轟天・瀬下猛/講談社/748円(税込)外部リンク 
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強さとナイーブさ。
この相反する要素を持った主人公の島崎を好きにならずにいられないし、彼が送ってきた過酷な運命とこれからに胸が締め付けられるような思いになる。

幼い頃に武装集団に拉致されて戦闘工作員として教育され、数十年後組織から逃れて故郷の日本に帰ってきた島崎が、内面の一部はどこか9歳の子供のまま平和の国の日本で日常を送る。

非情な暴力にさらされてきた彼が暴力について訥々と語るシーンが印象的で彼が大事にしてきたものが垣間見える。
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